終わりの日の預言



                             1945年8月6日 これは人類にとって忘れられない時となりました。
何があったのでしょうか。

日本の広島はその日、快晴の朝を迎えていました。
日本の敗色は濃くなっていたとは言え、国民はまだ戦う意欲を持っていました。
一部の人を除いて戦争に負けるとは思っていなかったようです。

しかし運命の時が迫っていたのです。
午前8時15分、1発の新型爆弾が投下されました。
そして広島は一瞬にして破壊され焼け野原となり、多くの人命が失われました。


   人類は「火のようなものを蓄えた」
これは人類の将来を暗示している出来事と言えるのではないでしょうか。
今や、当時の原爆よりはるかに破壊力を増した核兵器を1万発以上も保有しています。

もし神が介入されないとすれば人類はいつか滅びてしまうでしょう。
「火のようなものを蓄えた」と聖書にありますが、まさに人類を滅ぼす火のようなものを蓄えてしまったと言えます。

では神は人類を救出するのでしょうか。
確かにメシアを遣わしたことは人類を救出する意志をお持ちであることの証拠です。
とはいえ、ガンに冒された人類を救うためには、大手術が必要であることも紛れもない事実です。

今日でも、利己的な欲望にとらわれ、領土の拡張や、支配の拡大をもくろんでいる国家が存在しています。
戦争の危険性が高まっています。

人類は歴史から何も学んでいないのではないでしょうか。

人類を救う大手術は聖書の中で予告されているのでしょうか。
確かに「ハルマゲドン」と呼ばれる大破壊のことが聖書の中で詳しく予告されています。
ではその預言、つまり「終わりの日」に関する預言を考察してみましょう。

それを考慮する前に、神の裁きが過去の時代にどのように執行されたか、いくつかの例を見てみたいと思います。

1,ノアの日の大洪水
   地上に悪が満ちたため、神は大洪水によって悪を一掃しようと計画します。
   義人であったノアに箱船を造るように命じ、ノアとその家族を大洪水から保護しました。

2,ソドムとゴモラの滅び
   同性愛行為など不道徳にふけっていたソドムとゴモラを、天からの火で滅ぼして塩漬けにしました。


3,エジプトに臨んだ10の災い
   イスラエルを救出するためエジプトに10の災いが臨み、モーセの指導によってイスラエルはエジプトを脱出することが出来ました。

4,バビロンによって70年間捕囚になる
   イスラエルの民は真の神ヤハウェを捨て偶像崇拝に陥ったため、新バビロニア帝国の王ネブカドネザルによってエルサレムは滅ぼされ、70年間捕囚になりました。

5,70年の破滅
    イスラエルの民はメシアであるイエスを殺害したため、神の裁きを受け、ローマ帝国のティトス将軍によってエルサレムは攻囲され、110万もの人が命を失い、残った人も奴隷となりました。その後、イスラエルは流浪の民となり、苦難の歴史を刻むことになります。

これらの災いが来る前に、神は幾度も警告を発しています。
耳を傾ける人には救いの道も知らせています。

では将来起きる神の裁きに関してはどうでしょうか。
過去の裁きの時と同様に、警告を発し、救いの道も指し示しているに違いありません。

裁きの日とは何か

「ハルマゲドン」とも呼ばれるこの裁きの日に関して、イエスは 「その時には、世の初めから現在に至るまで、かつてなく今後もないような大きな患難が起るからである。 もしその期間が縮められないなら、救われる者はひとりもないであろう。しかし、選民のためには、その期間が縮められるであろう。」 と語っています。

使徒ペテロも次のように述べています。

しかし,その同じみ言葉によって,今ある天と地は火のために蓄え置かれており,不敬虔な人々の裁きと滅びの日まで留め置かれているのです。

しかし,エホバの日は盗人のように来ます。そのとき天は鋭い音とともに過ぎ去り,諸要素は極度に熱して溶解し,地とその中の業とはあらわにされるでしょう。

これらのものはこうしてことごとく溶解するのですから,あなた方は,聖なる行状と敬虔な専心のうちに, エホバの日の臨在を待ち,それをしっかりと思いに留める者となるべきではありませんか。その日に天は燃えて溶解し,諸要素は極度に熱して溶けるのです。
しかし,神の約束によってわたしたちの待ち望んでいる新しい天と新しい地があります。そこには義が宿ります。
              (ペテロA3:7-13)

マラキも次のように述べています。

4:1 万軍の主(ヤハウェ)は言われる、見よ、炉のように燃える日が来る。その時すべて高ぶる者と、悪を行う者とは、わらのようになる。その来る日は、彼らを焼き尽して、根も枝も残さない。
4:2 しかしわが名を恐れるあなたがたには、義の太陽がのぼり、その翼には、いやす力を備えている。あなたがたは牛舎から出る子牛のように外に出て、とびはねる。

ゼカリヤは
 「 エルサレムを攻撃したもろもろの民を、主は災をもって撃たれる。すなわち彼らはなお足で立っているうちに、その肉は腐れ、目はその穴の中で腐れ、舌はその口の中で腐れる。」と述べています。」 (ゼカリヤ 4:12)

エレミヤも災いを警告し次のように語っています。
25:32 万軍の主(ヤハウェ)はこう仰せられる、見よ、国から国へ災が出て行く。大きなあらしが地の果からおこる。
25:33 その日、主(ヤハウェ)に殺される人々は、地のこの果から、かの果に及ぶ。彼らは悲しまれず、集められず、また葬られずに、地のおもてに糞土となる。

前兆
ではこの「ハルマゲドン」とも呼ばれる火による裁きの前兆にはどのようなものがあるのでしょうか。

救いのための道が人々に示されます。

1,真のキリスト教の復興、またイスラエルの復興が見られる
    真のキリスト教の復興が見られることについて、イザヤは次のように述べています。
2:2 終りの日に次のことが起る。主(ヤハウェ)の家の山は、もろもろの山のかしらとして堅く立ち、もろもろの峰よりも高くそびえ、すべて国はこれに流れてき、
2:3 多くの民は来て言う、「さあ、われわれは主(ヤハウェ)の山に登り、ヤコブの神の家へ行こう。彼はその道をわれわれに教えられる、われわれはその道に歩もう」と。律法はシオンから出、主の言葉はエルサレムから出るからである。
2:4 彼はもろもろの国のあいだにさばきを行い、多くの民のために仲裁に立たれる。こうして彼らはその剣を打ちかえて、すきとし、その槍を打ちかえて、鎌とし、国は国にむかって、剣をあげず、彼らはもはや戦いのことを学ばない。

  イスラエルの復興についてイエスは次のように語っています。
21:24 彼らはつるぎの刃に倒れ、また捕えられて諸国へ引きゆかれるであろう。そしてエルサレムは、異邦人の時期が満ちるまで、彼らに踏みにじられているであろう。
           (ルカ21:24)

2,福音が大々的に述べ伝えられる
マラキの預言に
「見よ、わたしはわが使者をつかわす。彼はわたしの前に道を備える。またあなたがたが求める所の主(メシア)は、たちまちその宮に来る。見よ、あなたがたの喜ぶ契約の使者が来ると、万軍の主(ヤハウェ)が言われる。」とあります。
これは1世紀にも成就しましたが、今日の終わりの日にも成就します。 
  真のクリスチャンによって、福音が大々的に述べ伝えられることになります。
  イエスもそのことを次のように述べています。
そしてこの御国の福音は、すべての民に対してあかしをするために、全世界に宣べ伝えられるであろう。そしてそれから最後が来るのである。   (マタイ24:14)  

災いの前兆も明らかになっていきます。

3,人心の荒廃
  イエスは終わりの日の預言の中で、「人々の愛が冷えるでしょう」と語っています。確かに人々の愛が冷えてきているのではないでしょうか。

  パウロもテモテへの第2の手紙の中で次のように述べています。

  3:1 しかし、このことは知っておかねばならない。終りの時には、苦難の時代が来る。
3:2 その時、人々は自分を愛する者、金を愛する者、大言壮語する者、高慢な者、神をそしる者、親に逆らう者、恩を知らぬ者、神聖を汚す者、
3:3 無情な者、融和しない者、そしる者、無節制な者、粗暴な者、善を好まない者、
3:4 裏切り者、乱暴者、高言をする者、神よりも快楽を愛する者、
3:5 信心深い様子をしながらその実を捨てる者となるであろう。こうした人々を避けなさい。

イエスは終わりの日に関する預言を次のように語っています。

マタイによると

24:3 またオリブ山ですわっておられると、弟子たちが、ひそかにみもとにきて言った、「どうぞお話しください。いつ、そんなことが起るのでしょうか。あなたがまたおいでになる時や、世の終りには、どんな前兆がありますか」。
24:4 そこでイエスは答えて言われた、「人に惑わされないように気をつけなさい。
24:5 多くの者がわたしの名を名のって現れ、自分がキリストだと言って、多くの人を惑わすであろう。
24:6 また、戦争と戦争のうわさとを聞くであろう。注意していなさい、あわててはいけない。それは起らねばならないが、まだ終りではない。
24:7 民は民に、国は国に敵対して立ち上がるであろう。またあちこちに、ききんが起り、また地震があるであろう。
24:8 しかし、すべてこれらは産みの苦しみの初めである。
24:9 そのとき人々は、あなたがたを苦しみにあわせ、また殺すであろう。またあなたがたは、わたしの名のゆえにすべての民に憎まれるであろう。
24:10 そのとき、多くの人がつまずき、また互に裏切り、憎み合うであろう。
24:11 また多くのにせ預言者が起って、多くの人を惑わすであろう。
24:12 また不法がはびこるので、多くの人の愛が冷えるであろう。
24:13 しかし、最後まで耐え忍ぶ者は救われる。
24:14 そしてこの御国の福音は、すべての民に対してあかしをするために、全世界に宣べ伝えられるであろう。そしてそれから最後が来るのである。
24:15 預言者ダニエルによって言われた荒らす憎むべき者が、聖なる場所に立つのを見たならば(読者よ、悟れ)、
24:16 そのとき、ユダヤにいる人々は山へ逃げよ。
24:17 屋上にいる者は、家からものを取り出そうとして下におりるな。
24:18 畑にいる者は、上着を取りにあとへもどるな。
24:19 その日には、身重の女と乳飲み子をもつ女とは、不幸である。
24:20 あなたがたの逃げるのが、冬または安息日にならないように祈れ。
24:21 その時には、世の初めから現在に至るまで、かつてなく今後もないような大きな患難が起るからである。
24:22 もしその期間が縮められないなら、救われる者はひとりもないであろう。しかし、選民のためには、その期間が縮められるであろう。

ルカによると
21:8 イエスが言われた、「あなたがたは、惑わされないように気をつけなさい。多くの者がわたしの名を名のって現れ、自分がそれだとか、時が近づいたとか、言うであろう。彼らについて行くな。
21:9 戦争と騒乱とのうわさを聞くときにも、おじ恐れるな。こうしたことはまず起らねばならないが、終りはすぐにはこない」。
21:10 それから彼らに言われた、「民は民に、国は国に敵対して立ち上がるであろう。
21:11 また大地震があり、あちこちに疫病やききんが起り、いろいろ恐ろしいことや天からの物すごい前兆があるであろう。
21:12 しかし、これらのあらゆる出来事のある前に、人々はあなたがたに手をかけて迫害をし、会堂や獄に引き渡し、わたしの名のゆえに王や総督の前にひっぱって行くであろう。
21:13 それは、あなたがたがあかしをする機会となるであろう。
21:14 だから、どう答弁しようかと、前もって考えておかないことに心を決めなさい。
21:15 あなたの反対者のだれもが抗弁も否定もできないような言葉と知恵とを、わたしが授けるから。
21:16 しかし、あなたがたは両親、兄弟、親族、友人にさえ裏切られるであろう。また、あなたがたの中で殺されるものもあろう。
21:17 また、わたしの名のゆえにすべての人に憎まれるであろう。
21:18 しかし、あなたがたの髪の毛一すじでも失われることはない。
21:19 あなたがたは耐え忍ぶことによって、自分の魂をかち取るであろう。
21:20 エルサレムが軍隊に包囲されるのを見たならば、そのときは、その滅亡が近づいたとさとりなさい。
21:21 そのとき、ユダヤにいる人々は山へ逃げよ。市中にいる者は、そこから出て行くがよい。また、いなかにいる者は市内にはいってはいけない。
21:22 それは、聖書にしるされたすべての事が実現する刑罰の日であるからだ。
21:23 その日には、身重の女と乳飲み子をもつ女とは、不幸である。地上には大きな苦難があり、この民にはみ怒りが臨み、
21:24 彼らはつるぎの刃に倒れ、また捕えられて諸国へ引きゆかれるであろう。そしてエルサレムは、異邦人の時期が満ちるまで、彼らに踏みにじられているであろう。
21:25 また日と月と星とに、しるしが現れるであろう。そして、地上では、諸国民が悩み、海と大波とのとどろきにおじ惑い、
21:26 人々は世界に起ろうとする事を思い、恐怖と不安で気絶するであろう。もろもろの天体が揺り動かされるからである。
21:27 そのとき、大いなる力と栄光とをもって、人の子が雲に乗って来るのを、人々は見るであろう。
21:28 これらの事が起りはじめたら、身を起し頭をもたげなさい。あなたがたの救が近づいているのだから」。
21:29 それから一つの譬を話された、「いちじくの木を、またすべての木を見なさい。
21:30 はや芽を出せば、あなたがたはそれを見て、夏がすでに近いと、自分で気づくのである。
21:31 このようにあなたがたも、これらの事が起るのを見たなら、神の国が近いのだとさとりなさい。
21:32 よく聞いておきなさい。これらの事が、ことごとく起るまでは、この時代は滅びることがない。

ではこの預言から何が分かるでしょうか。

4,戦争、動乱、内乱が起きる
  民は民に、国は国に敵対して立ち上がるであろう。

5,食糧不足
 ききんが起きる

6,疫病
あちこちに疫病があるであろう。

7,地震
大地震があり

8,偽キリストの出現
多くのにせ預言者が起って、多くの人を惑わすであろう。

9,将来への不安
そして、地上では、諸国民が悩み、海と大波とのとどろきにおじ惑い、
人々は世界に起ろうとする事を思い、恐怖と不安で気絶するであろう。もろもろの天体が揺り動かされるからである。

10,天からの前兆 
 天からの物すごい前兆があるであろう。 
また日と月と星とに、しるしが現れるであろう。

確かにこうしたしるしは今日成就しているのではないでしょうか。

では救いの道はどこにありますか。

一つしかないと言えます。
それは真の神ヤハウェの元に帰り、神が遣わされたメシアを信じ、聖書を学び、聖書の教えに従うことであると言えます。

利己的な欲望ではなく、利他的な心を養い、愛を心に植え付けることではないでしょうか。

聖書はそのことを私たちに教えています。
大手術を経験した人類は神によって癒やされ、愛と平和が満ちる千年王国が到来します。
千年王国に関しても多くの預言がなされています。
 



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